<身体障害者手帳の申請>きっかけは市販のバギーではもう小さすぎる、ということでした。現在娘の体重は15㎏。日常生活にバギーは不可欠です。市販のバギーは大体12㎏まで。一般的には歩けるようになった子はバギーに乗るを嫌がり、歩き疲れて寝てしまった場合にのみ使うというのがほとんどのようですが、娘の場合は常に必要で、時折身を乗り出したりすると体が大きすぎて転倒の危険が出てきました。
リハビリ施設の担当医に相談したところ、身体障害者手帳を申請して医療用のバギーを購入するのはどうかとの提案がありました。その頃の私は勉強不足で、車椅子は娘にはまだ無理だろうと思っていて医療用バギーがあることを全く知りませんでした。身体障害者手帳を取得することについてはこれまで全く考えていなかったことですが、特に抵抗感はありませんでした。苦しかった時期もありましたが、3年くらいかかってようやく娘の状態をきちんと受け入れられるようになったのかもしれません。
身体障害者手帳を取得するためには、もちろん医師の診断書が必要です。娘の場合は、小児科、整形外科の担当医により「脳原生運動機能障害移動機能両下肢(2級)」という診断がなされました。この診断書を持って、住所のある市町村役所に申請をします。そこから県に申請をするためか、1ヶ月半〜2ヶ月などものすごく時間がかかります。この後記載しますが、手帳取得後に補装具の調整やオーダーになるため、補装具の必要時期に合わせるためには、早めの申請、取得が必須となります。
補装具のオーダーは身体障害者手帳が取得出来てからになります。年に2度ほど、一般の人も見学できる医療用機器展示会があり、私はそこで見学し、候補をあげました。リハビリ施設には補装具を取りまとめる業者さんがいて、担当の理学療法士と相談しながら、シーティング(実際に座ったりしながら調整していくこと)を行い、見積り、オーダーという流れになります。個人負担額は1割です。
ちなみに、、、
娘の場合は障害者手帳を2月に申請、取得出来たのは4月、4月末に展示会に行き、7月にシーティング(シーティングは月に2回のみ、5、6月は予約が取れず)、10月現在、まだバギーは出来ていません。
本当に時間がかかりますので、必要な方は早めに動くことをおすすめします!
<保育園の選定〜入園まで>
3歳の定期検診(12月)では血液検査、MRI、CT、視覚誘発電位、脳波等、2年ぶりに少し細かな検査を行いました。結果、サイトメガロウィルスの活性化は認められず、神経の髄鞘化、視覚誘発電位の結果から見られる左右差なども、いわゆる年齢並みとのことで問題はありませんでした。従って、発達遅れの原因は依然わからぬままなのですが、この頃になると、「ゆっくりながらも前に進んでいる」実感をしっかりと得られていたので、特に不安も不満もなく、検査の結果を素直に受け入れることが出来ました。
そろそろ、翌年の4月からの動向を考える時期に来ていました。保育園に行くのか、もう一年発達支援教室に通いながら様子を見るか。通所しているリハビリ施設の小児科の担当医に相談したところ、娘の場合は「周囲にきちんと興味がある」ので、保育園など同年代の子供との関わりはきっとよい刺激になるだろう、とのアドバイスを頂きました。同リハビリ施設には、通える範囲の保育園や福祉施設などの紹介をしてくれるコーディネーターがいて、その情報を元にいくつか候補をあげることにしました。
そして、まずは地元の一番近い保育園にダメ元でトライをしてみよう。理由は、元々、数年前に移住して来たこともあり、まだ自分たち自身も地元のお友達が多くなく、娘にも地元のお友達を作ってあげられていないこと。そして、いつまた東日本大震災のようなことが起こるか分からないこのご時世、やはり自力で迎えに行けるところにしたい。そんな思いからでした。
まずは保育園に見学に行き、園長先生に娘の状況をお話しました。娘の状況については、「運動機能について」「言語機能のついて」「食事や生活習慣について」など、かなり細かく記載した物を持参しました。
たとえば、
ひとり座りは可能ですが、時々バランスを崩して前や後ろに倒れることがあります。
膝立ちをしようとしますが、まだ筋力が弱いため介助が必要です。
あー、うー、などの発語はありますが、意味のある言語は発しません。
こちらの言っていることは、ほぼ理解しているように見えます。
コップ飲み、スプーンとフォークを使って自分で食べることが出来ます。
など、保育園の1日の生活で必要そうな情報は思いつく限り記載しました。入園申込みの際もその書類を添付しました。
その時の園長先生のお話では、現時点では「入園出来るとも出来ないとも言えない、対応する職員の数などを調整、検討して最終的に判断する」とのことでした。
約1ヶ月後、入園許可証が送られてきました。「え〜?!ホントに入れちゃった!」そんな気持ちでした(笑)。
現在、保育園入園から半年を過ぎました。
週1日は午前だけ、午後は発達支援教室、週1日はお休みして午前リハビリ、午後に発達支援教室というように、リハビリと療育も併用しています。今では保育園がとても楽しいらしく、時にはお迎えに行っても(手振りで)「帰らない〜」と言ったり。折り紙やお絵かきなどの仕方も変わってきました。カメラを向けるとポーズを取ったり、嫌なことは聞こえないふりをしたり(笑)、良いことも悪いことも、いっぱい色んなことを学んできます。
そして、スーパーで、地元のお祭りやイベントで、娘に声をかけてくれるお友達がたくさん居ることは、この上なく有難く幸せなことです。そして娘のおかげで私も地元の方々との関わりが増えました。
受け入れてくれた保育園、日々娘をみてくれている先生方には本当に感謝の気持ちでいっぱいです。
「障がいがあるのに普通の保育園に入れるなんてかわいそうだ。」
保育園を選定している頃、こういうご意見も何度か耳にしました。
私たちも無理に普通の保育園に行かせるつもりはなく、「娘が楽しく行ける限りは」という限定付きです。
たまたま今は楽しく行けているだけかもしれないし、先のことは分かりません。
もう少し大きくなったら、例えば、「◯◯ちゃんがいるから、いつもゆっくりしか出来ない…」など、娘がいることで不満を持つお友達もいるかもしれません。娘自身ももう少し分かるようになってきたら、自分が他のお友達と同じように出来ないことで、悲しくなったり嫌になったりすることもあるかもしれません。
その時はその時、これまでしてきたように、しっかりと向き合って考え、その時にいいと思える選択をしていきたいと思っています。
娘のことについて、0歳〜3歳まで。
自分での振り返りも含めてここに綴りました。これで一旦おしまいです。
必要な方の何かの参考になれば幸いです。
長々と読んでいただき、ありがとうございました!!